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斜陽館(℡ 0173-53-2020,入館料 500円,津軽鉄道金木駅徒歩8分) 
青森県金木町
 
明治の大地主,太宰治の父が建てた総ヒバ造りの豪邸。太宰は少年時代をここで過ごした。蔵を改造した展示室には,太宰の初版本,直筆の原稿,愛用のマントなど,沢山の遺品が展示されている。
コロッセオ

AD70年着工,82年(80年と言う説明もあり。)完成。周囲527m,高さ57m,5万人収容の円形劇場(格闘技場)。基礎は深さ13mにも達するという。
マーライオン

シンガポールの象徴。上半身はライオンで下半身は魚(人魚)


N0.12 プレートテクトニクス

 地球は20枚近くのプレートに覆われ,プレートの運動やプレート同士の衝突などによって,造山運動が行わ

れたり,マグマが発生して火成活動が起こったり,地震が発生する。

① 中央海嶺
    中央海嶺は,「海底に存在する山脈」のような地帯といえる。1960年代に大西洋海底の調査が行わ

れ,その中央に存在する山脈のような高まりが確認され,「大西洋中央海嶺」と名付けられた。海面下

に存在するため,なかなかイメージしにくいが,調査の結果図(海底の図面)のようになっている-らし

い。

 その後東太平洋海膨(かいぼう=海嶺ほど斜面が急傾斜ではなく,ゆるくて平滑な斜面からなる),

太平洋-南極海嶺など七つの海の底に,海嶺が存在することが分かって来た。

 海嶺では玄武岩溶岩の火山活動が行われており,大陸の分裂に伴い,新たな海底が形成される所

ではないかと考えられた(海底拡大説)。
   
② 地磁気の異常の縞模様
   
    海底の磁気測定を行ったところ地磁気の異常が,海嶺を中心に左右対称に配列していることが分

かった。
   
    正の異常を示す部分=現在の地磁気の向きと同じ向きに海底が磁化されていて,強い磁力が測定

された部分。
 
 負の異常を示す部分= 現在の地磁気の向きと反対の向きに海底が磁化されていて,弱い磁力が測

定された部分。

 このような地磁気の異常の縞模様は,海底拡大の証拠となっており,更に海底地殻の絶対年代の測

定から海底拡大の速度が求められている(1~10cm/年)。
   
③ プレートテクトニクス(plate=岩盤,tectonics=地質構造論)
   地球は20枚近くのプレートに覆われ,プレートの運動やプレート同士の衝突などによって,造山運動が

行われたり,マグマが発生して火成活動が起こったり,地震が発生する。

プレート(リソフェア=lithosphere=球殻状の岩盤,litho=岩石,岩盤,固い,sphere=球面)

=地殻と冷えて固くなった上部マントル。地球は20枚近くのプレートに覆われている。

アセノスフェア(ascenosphere=プレート(リソフェア)の下の高温で柔らかく流動性のある部分。

asceno=高温の)地震波を遅く伝える「低速度層」。アセノスフェアに対流が起こり,その上にあるプレート

(リソフェア)が運動する。


 
  三つのプレート境界

  
  海嶺
         プレートの生成,海底の拡大(+地磁気の異常の縞模様)

     海溝
         プレートの消滅,地震の発生,マグマの形成と火成活動,
         
        変成作用。

    トランスフォーム断層
          
        プレートのすれ違いが行われ,浅発(震源の深さ<100km)
         
        小地震の発生。横ずれ断層。 
   
       A-B,C-D,E-Fは葛籠折れになっている海嶺。
   
     C-B間,D-E間だけはプレートの移動方向が正反対で,その間では摩擦が生じ,浅発小地震が

発生する。
  
 横ずれのこの断層C-B,D-Eを「トランスフォーム断層」と呼ぶ。 
     横ずれ断層の「右ずれ」,「左ずれ」の判定の仕方
   
   図のように

①断層面に対し,正対する。

②(自分は動かないものとして)相手側の地盤が左右どちらに動いたか-。 

 この図で,ひとみちゃんが反対側の海嶺AB側に立ったとしても,トランスフォーム断層C-Bは,「左ずれ

断層」。

 前の図の,トランスフォーム断層 D-E は右ずれ断層となる。





④ 大陸・縁海・島弧・海溝・海嶺系と変成作用、マグマ発生の関係


(原図 Chigakukyousitu)
大陸・縁海・島弧・海溝・海嶺について以下の図に表した。日本列島付近の理解とするならば、

「海嶺」=東太平洋海嶺

「海溝」=日本海溝あるいは伊豆・小笠原海溝

「大陸」=ユーラシア大陸

「縁海」=日本海(沿海という言葉があるが、大陸の「縁(ふち)」の海。)

「島弧」=日本列島

と見て差し支えはない。
⑤ ホットスポット、プレートの移動速度の求め方
 ホットスポットは、プレートの下に固定された玄武岩マグマを定常的

に供給する地点で、図-Aのように海洋プレート下に多く存在する。




図-z
 まー君がホットスポットから生まれた火山島だったとしよう。プレートの上に乗ったま

ま成長。6年が過ぎた。

 この6年間に、プレートは向かって左に120km移動している。

 と言うことは、

 
 プレートの移動速度Vは

 V=120km÷6年

  =20km/年 
 
  ということになる。

 もう少し、詳しく見よう。




図-A

(図-A~Cはアメリカ地質調査所( United States Geological Survey; USGS)のHPによります。)

図の赤い○印がホットスポット
 ハワイ島はホットスポットの一つで、そこで作られた火山島は東太平洋

海嶺で形成された太平洋プレートの上に乗った状態で、西(日本列島方面)

へ移動していく。図-Bは、ハワイ ホットスポットの立体概念図で、向かって

右端の断面が見えているところがホットスポットであるハワイ島。その左から、

マウイ島、オアフ島、カウアイ島と西に向かい、島列をなしている。


図-B
 ホットスポットで形成された火山は、ハワイ島から離れているほど時代的に

古いことになる。

 図-C (b)plain (平面図)は、ハワイ島から離れているカウアイ島が、他の火

山島より時代が古いことを矢印をもって示している。


図-C
 ハワイ島からの、マウイ島、オアフ島、カウアイ島までの距離そしてそれぞれ

の火山島形成の絶対年代(今から何年前というように)分かれば、太平洋プレ

ートの移動速度を求めること出来る。


 以下のデータは(図-D)、火山島のハワイ島からの距離測定は「新版 ベーシ

ックアトラス 世界地図帳 平凡社 2012年3月21日初版第一冊」を用い、ハワイ

諸島の火山の年代測定結果については、Yamamoto Lab | Graduate School of

Life Sciences, Tohoku University から借用しております。



ハワイ島 マウイ島 オアフ島 カウアイ島
ホットスポットからの距離 0km 220km 380km 500km
絶対年代(今から何年前に形成) 40万年前 130万年前 300万年前 580万年前

図-D
 上の表のデータをX(火山島の形成絶対年代)-Y(ホットスポットであるハワイ島

からの距離(km))座標に表すと以下の図-Eのようになる。


図-E
 図-Eは、ホットスポットで形成された火山島の年代と、移動距離の関係を

表しており、海底拡大=プレートの速度を求めることが出来る。データは少

ないが、図のようにグラフの折れ曲がりがそれほど大きくないのは、海底拡

大=プレートの速度はある程度均一であったと言える。そこで、 No.4 地震 

のページで示された「み・は・じ」の公式から、



海底拡大=プレートの速度を

求めてみよう。

 マウイ島~オアフ島間のプレートの移動速度

(Vmo)=みちのり÷じかん

    =(ハワイ島~オアフ島間の距離:380km-ハワイ島~マウイ島間の

     距離: 220km)✕

    105cm÷ (300万年-130万年)=9.4cm/年
 少し乱暴な計算になるが、オアフ島を「飛ばして」マウイ島~ カウアイ島の

データを使って プレートの移動速度を計算すると、

(Vmk)=(500- 220)✕105cm÷ (580-130)万年

    =280/45cm/年

    =6.2cm/年

 いずれにしても、本ページの「② 地磁気の異常の縞模様」に示されているように、

プレートの移動速度(海底拡大の速度)は 1~10cm/年 程度で小さい。

 しかし、地球の悠久な営みから、巨大な地震活動や変成作用・火山活動を伴う造山

運動を惹起することを忘れてはならない。





⑥ 世界の地震の発生する場所

図-F
  地震は地層やプレートに歪みが生じ、破壊が生じることから発生する。本HPの

サブページNo.4地震で説明したように、世界には地震を経験したことのない人もいる。


  図-Fは過去に発生した地震(マグニチュード4以上、1975年~1994年)を地図上にプ

ロットしたもので、「地震の発生する場所は帯状で限られている」ことがわかる。


 すなわち、プレート境界部分=①海嶺(プレートの形成)、②トランスフォーム断層

(プレートのすれ違う場所)、③海溝(プレートの消滅)に集中している。


 最も多く発生する場所は太平洋を取り巻く一帯で、「環太平洋地震帯」と呼ばれている。

この地域から放出される地震エネルギーは世界の地震エネルギーの3/4以上を占めている。

また、マグニチュード8の巨大地震の発生もこの一帯に集中して発生している。

 この図を見て分かるとおり日本列島はプロットされた点でその姿形が見えない状況である。

日本付近で発生する地震から放出されるエネルギーは、「環太平洋地震帯」から放出される

エネルギーの10%を占めており、いかに地震が集中して発生しているかが理解されよう。


 このような現実を突きつけられ、わが国に原発を設置し稼働させることに杞憂を感じない者

はいないだろう。


 次に地震が多く発生する場所は、インド・オーストラリアプレートがユーラシアプレートに沈み

込みヒマラヤ山脈を形成している地帯で、世界の地震エネルギーの1/5以上を放出している。


 
       鉄道 rail way、県 prefecture、紀元○○年 AD(after dominant)○○年、

人魚(女性) mermaid、岩盤・プレート plate、運動・動き movement、衝突 corrision、マグマ magma、

火の・火成の igneous(a)、igneous activity 火成活動、海嶺 oceanic ridge、背・峰・尾根 ridge、海底 

oceanic floor、床・階 floor、 大西洋 the Atlantic Ocean、南極 (the)south pole、火山活動 volcanic

activity、分ける・割る・配当する devide、海底拡大 ocean floar spreading、磁気(学) magnetism、

異常な abnormal、絶対年代 absolute age(相対年代 relative age)、変成作用 metamorphism、変形

させる・異なった物質する transform(vt)、摩擦・軋轢 friction
    
   


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