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北海道大雪山旭岳

北海道の最高峰、2290m。周囲に2000m級の山々が連なるが、旭岳は時代的に新しい。現在においても爆裂火口からの噴気が見られる。
四国、愛媛県内子町のせんべい屋さん

ノーベル賞作家の大江健三郎さんが下宿
された所と表示されている。ここで勉強し内
子高校(後に転校)から東大文科二類に進学。
台湾、宝覚寺弥勒大仏像

1928年、建立。高さ約30m。太平洋戦争以前に台湾への移民団でなくなられた方の遺骨が納められている寺とのこと。
能登半島 見附島(軍艦島)

弘法大師が佐渡から能登半島
へ渡ってきたとき見附けた島だとか
。島全体が新生代第三紀の珪藻
土からなる。


16 堆積物と層序
1 堆積物と堆積岩
 
 風化によって生じた「泥」・「砂」・「礫」の粒子、あるいは火口から噴出された未固結(まだ固まっていない)の火山灰・火山礫・・・、あるいは生物の骨・貝・殻な
ど、あるいはCaCO3のような化学的沈殿物を「堆積物」といい、それらがコンクリートのように固結(固まった)した状態のものを「堆積岩」という。

「続成作用」
 未固結の堆積物が堆積場所で堆積岩として固結するまでを、続成作用という。

「主な堆積岩」
 ①礫岩(層) その 1
 

 北海道 襟裳岬付近の新生代新第三紀中新世歌露(うたろ)礫岩:礫が変形され引き延
ばされている。このように、草や木に覆われず、地層や岩石・堆積物が直接観察される所を「露頭(ろとう out crop)」という。

   礫岩(層) その 2 岩手県 夏山礫岩

 地質時代は古生代上部デボン紀(岩手県南部に分布する鳶ヶ森層に含まれる夏山礫岩)。様々な結晶片岩、角閃岩、石英閃緑岩のこぶし大~小
石大の淘汰不良の礫からなる。通常の堆積性の礫岩とは異なり、噴火活動に伴い形成された特殊な「礫岩」とも考えられている。近辺には、母体変成
岩帯の一部分に分布する「正法寺礫岩」も見られる。





②凝灰岩層


 緩く傾斜している。北海道室蘭市鷲別岬付近、時代は新生代新第三紀鮮新世

③石灰岩
 CaCO3の成分を含む貝殻、フズリナやサンゴの遺骸が集積して形成される。石灰岩地帯には、二酸化炭素を含む雨水によって溶食作用が発生し、
鍾乳洞などカルスト地形が形成される。(15 地表の変化と物質循環 ①風化作用の項参照
 石灰岩はセメントの原料として利用される。

④岩塩
 岩塩の主な産地はドイツ、湖沼の水に溶けていた塩類が結晶化して岩塩が形成される。
 岩塩は、石膏とともに乾燥気候を表している。写真はパキスタン産、コインの直径は2cm



2 地層
「地層累重(るいじゅう)の法則」
 デンマークのニコラス・ステノ(Nicolas Steno 1638-1686)による。「(褶曲(しゅうきょく)によって地層が逆転していない場合)上の地層は下の地層より新
しい」=そんなの当たり前だ!との声が聞こえそう。
 下の図の場合、F層が最も古い地層。しかし、地層が褶曲しているために、下位の部分だけを見るとD層が最も古い地層と誤って判断してしまうこととなる。



 「断層」はfault、語源は失敗。テニスのサービスの失敗を審判は「fault!」とコールする。
このようなことから、地質図上では断層はF-F'(f-f')で示される。


下の図はひとみちゃんが石炭層を採掘していて断層を境にそのまま先に進んでも石炭層を採掘できなくなる様子を示している。つまり、石炭層
を採掘することにfault =失敗する-。日本語では「地層が断たれる」、事実に即し直裁に表現している。英語圏、日本の事実の見方と表現の違
い、面白いです。


 ①縦ずれ断層





 断層の正・逆の判定もすっきりこない人が多いのではないかな。

まず、
①断層の正・逆の判定は、断層面を境にした上盤(うわばん=上側のブロック)、下盤(したばん)の動きで決まる-こと。
②上盤が(下盤に対し相対的に)下がっているときは「正断層」、
③上盤が(下盤に対し相対的に)上がっているときは「逆断層」

上の図で、断層F2-F2'について、断層面に「乗っている」岩盤・ブロックは左ブロック。この断層を深く追いかけて行っても、もっと上に追いかけ
ても断層面に「乗っている」岩盤・ブロックは左ブロックで、かわることはない。つまり左ブロックは「上盤」、これに対し中央ブロックは下盤と
言うことになる。断層F2-F2'は、上盤(左ブロック)が(下盤(中央ブロック)に対し相対的に)下がっているとA層~D層の地層のずれから判
断できるので、「正断層」となる。 は岩盤に加わる力を示していて、正断層を発生させるのは水平方向の張力による。


一方、断層F1-F1'については、上盤は右ブロック、下盤は中央ブロック。上盤が(相対的に下盤に対し)上がっていると判断されるの
で、「逆断層」となる。プレートの沈降帯では逆断層形成に伴う地震が発生、大きな被害をもたらしている。
断層面と水平面とのなす角が45度以下の場合「衝上断層(しょうじょう)」。水平方向の圧縮力によって逆断層が形成される。

 ②横ずれ断層

 横ずれ断層の「右ずれ」、「左ずれ」の判定のしかたは、
「No.12 プレートテクトニクス」のページを参照。



   根尾谷断層 (現在の本巣市根尾)

 
 

 安田政彦(2013) 災害復興の日本史(吉川弘文館)より引用

  根尾谷断層は1891年(明治24年)に発生した濃尾地震
(M=8)によって形成された。
 断層は高低差6mの正断層で写真の手前側が上盤で相
対的にずれ落ち、写真奥側が台地状に高くなっているのが
わかる。写真中央に道があり水平方向のずれは無いように
見られるが、左ずれ断層で最大8mの変位であるという。
 断層の上盤側=写真手前側の道の向かって右側に人が
立っていて、左に影が伸びているるのが分かるだろうか?
 また、写真右側の断層崖(下段側)には写真説明として手
書きで白く「Fault」と書かれている。
 写真右側には斜面が見え、地滑りが発生し所々表土と木々
が崩落している様子が見える。
 この濃尾地震は、福井県南部から岐阜市・愛知県にNNW-
SSEに延びる76kmもの断層を出現させた。

  
 ③地層の走向・傾斜


 走向:(地層が傾斜している場合)層理面(=地層境界面、層面)と水平面との交線の方向。走向が磁北から20度東に向かっている
とき「N20°E」と記す



 A層、B層が断層運動などで乱されることがなければ、この場合「この高さでN30°E方向(逆向きには、S30°W方向)でA層、B層の地層境
界が現れる」ということ-これが走向、地層が「走」り「向」く先、地層境界が「走」り「向」く先、あるいは断層も同じく「走」り「向」く先と理解して
いいと思う。

傾斜:(地層が傾斜している場合)層理面(=地層境界面、層面)と水平面とのなす角度。





 上の図の場合、走向(線)は磁北から20°東を向いているので、走向「N20°E」。傾斜は30°。最大傾斜線の向きは南東なの
で、傾斜「30°SE」と表記する。

なんで、傾斜「30°SE」なの?の人のために、下の図で説明。




 走向と傾斜(の方向)は直交するので、走向が南北の場合だけ「東」に30°とか「西」に45°とかと「キレイ!」なる。が、一般的には走
向は南北からウネウネ、うねっているので傾斜の方向がぴったり東、西にならない。

 上の図で傾斜の角度はそのままで走向を20°Wとなると傾斜の方位は(30°)NEになる。



④クリノメーター

 下の写真のクリノメーターを使って、地層(あるいは断層)の走向・傾斜を測定する。
 方位磁針と同じだと思った人は「さよなら!」「明後日おいで!」。
 方位磁針とはEとWが反対。これは走向を読み取りやすくするためのもの。
 
 

 

  

 水準器(ガラス管に水と気泡が封入され)が二方向に付いていて、走向(線)に水平に当てられるように作られている。
 

 青の直線が走向(線)で、走向が仮にN30°Eとする。走向にクリノメーターを水平に当てる。磁針は南北(磁北)を指して静止する。
このとき、クリノメーターのW-Eの表示が下の図のように方位磁針と同じであると、走向を読み取るときに面倒で、混乱する。そこで、
クリノメーターではW-Eを方位磁針とは反対に入れ替えて表示している。


 
 クリノメーターの磁針のNの指す数値(N30°と)を読み、Eを付け加えることになる。
 

 閑話休題。著名な地質学者が、クリノメーターのW-Eが方位磁針と反対に表示されていることをうっかり忘れ、東西反対に歩いて
しまい山中で道に迷ったことがある-という。



 3 露頭の観察・層序

    

 
 
 
 ひとみちゃんが地質調査に出かけ、露頭を発見。表土を含んで、ほぼ水平に堆積する七つの地層を確認し図-は露頭の

スケッチである。①~⑦の一枚一枚の地層は「単層」と呼ばれる。

 露頭の観察メモは以下のとおりである。

もっとも下位にある地層から

①礫岩層:基底部分のれきは大きく、上部に向かってれき径は次第に小さくなり2mm程度の砂に漸移する。礫を構成する岩

 石はこぶし大から碁石大の花こう岩、片麻岩、玄武岩溶岩などである。見かけ上の級化構造から地層の逆転は考えられない。

②砂岩層:①の礫岩層から漸移した部分で厚さ20cmほどである。葉理など特に堆積構造は発達していない。また、化石も含まれない。

③含礫砂岩:厚さ15cmほどで豆粒大の礫を含む。礫種は、①礫岩層に含まれるものとほぼ同一である。

④級化層理の見られる砂岩層:厚さ15cmほどで③含礫砂岩層の上に整合に堆積している。見かけ上、下位が粗粒で上位が細粒

 となっている。この地層に次の図-化石(アンモナイト)が含まれていた。のちに化石図鑑から、この化石は中生代白亜紀を示す

 
ことが分かった。

⑤斜交葉理の発達する砂岩:葉理の「切った」、「切られた」関係から、地層の逆転はないものと考えられる。

⑥砂層:厚さ60cm以上。砂岩層であったものが風化され軟弱になって砂層となっている。この一帯は、最下位の①礫岩層から⑥砂層ま

で、多少の堆積環境の変化はあったものの、大きな堆積を休止するような不整合の時代はなかったと考えられる。 



 【露頭観察から考えられる一帯の地史】

 (1) ①礫岩層の礫岩層に花こう岩、片麻岩、玄武岩溶岩の礫が含まれることから、近隣には広大な変成帯・造山帯があり浅海が
   
   広がっていたものが、次第に堆積盆が沈降していった(②砂岩層への漸移)。上位の地層からは、白亜紀を示すアンモナイトの
 
   化石が発見されているので、変成作用・造山運動は中生代中期以前と考えられる。

 (2)この堆積盆は礫を含むことから(③含礫砂岩の存在)、ややゆるやかな上昇を行ったと考えられる。

 (3)一帯は上昇し浅海状態となり礫岩を堆積しつつ再び沈降し、級化層理の見られる砂岩層を堆積した(④級化層理の見られる砂

  岩層)。

 (4)⑤斜交葉理の発達する砂岩は、波の動きが砂の堆積に反映されるほどの浅海であることを示している。

 
 
 4 鉱床(ore deposit)


 鉱石:有用元素を含んだ鉱物(=鉱石鉱物)が濃集している岩石
 鉱床:鉱石が存在する場所

 鉱床のタイプ
 地質作用に応じた鉱床が成立する
 (1)火成作用(マグマの働き)→火成鉱床

 金の産出状況。金の周囲の鉱物は石英、長石類。マグマから放出されたAu、Ag、Cu、Pb、Znなど金属イオンを含む熱水が火山岩体
から放出され、周囲の地層にしみこんで鉱床が形成される。(熱水鉱床)




(2)堆積作用→堆積鉱床、ex.石炭紀の石炭鉱床


(3)変成作用→変成鉱床、ex.別子鉱山、秩父鉱山



4 地質図(geological map)



図4-1
 図4-1は、地質調査所(geological survey of japan)発行(1971年)、1/200万 「日本地質図」の部分写真である。

 第四系は現世統、更新統の二つ、第三系は鮮新統・中新統・古第三系、中生界は白亜系、ジュラ系、三畳系、

中生界下部・・ほか、貫入岩、噴出岩を色分けして示している。
 
 この狭い日本が更に、複雑に様々な時代の様々な地層・岩石から成り立っていることに気がつくと共に、驚きを

感じることだろう。では、「地質図」はいかにして作成されるのだろうか。 地質学徒、先輩の営々たる調査の積み

重ねの賜に他ならない。トンネルが掘られる、新幹線が走る、斜面が削られ広大な住宅団地が造成される-始め

の一歩は地質調査から始まっているのである。

 たとえば「高見山」という山があったとする。山であるから、その高まりを作る何かの地層や岩石があるはずで、

それを調査し、地図上に地層や岩(石)体を(分かるならば地質時代別に)色分けしながら図示したものを地質図

(geological map)という。

 その「高見山」の表面は地質時代としては極々新しい最近の表土であり、これをもって「高見山」を構成する地

層・岩石とは見ない。表土を一枚剥がした状態の地層・岩石を以て、その調査対象とする地域の「地質(地層・岩

石)」とする。

 したがって、コンクリートに覆われた道路の切り割り、河川の両岸は地質調査には全く不向き。道路や渓谷の崖

を求め、沢沿い上流に詰めながら「露頭」を観察しデータを集め、膨大な資料を解析し、初めて地質図が完成する。

したがって地質図を作成するには、自動車やバイク・自転車で行うことは出来ない。全く、始めから終わりまで、徒

歩の調査なのである。

 堆積岩には未知の化石が含まれているかも知れない。未だかつて知られない鉱物・岩石が眠っているかも知

れない。それらの声なき声を聞くことが「地質学」の第一歩となる。勿論、採取する岩石(標本)サンプルは少ない

よりは多い方が、地質学的な囁きを語りかけるだろう。また、精密な地質調査は、新しい発見や真実をもたらすこ

とになるだろう。

 ある名物先生の研究では、調査を終えて大学に戻るとき、「採取した岩石サンプルが貨車1両分だった」という

-逸話も聞いたことがある。

 その先生は常々「 armchair geologist」(教授室の肘掛け椅子に座りっぱなしで、ろくに野外調査もせず、ダボラ

を吹く地質学者)にはならないよう。「フィールド(野外調査)を大事にするよう」常に訴えたものだった。




図4-2
  
 図4-2は岩手県奥州市羽田町(旧水沢市羽田町)、北上川支流大田代川流域の1/2000のルートマップ(踏査

路線図)である。当地域には、先カンブリア代と見られる変成岩類と貫入時代不明の蛇紋岩が断層を伴いながら複

雑に分布している。しかも新第三紀、第四紀の堆積物によって覆われ、分布が連続的ではない。ただ、南北方

向に伸びていることは明らかではあるが、未だ決着を見ないフィールドの一つである。

 先カンブリア代と見られる変成岩には、縞状圧砕性花こう岩、礫岩様圧砕性花こう岩、緑泥石-絹雲母片岩、

緑色岩、角閃岩、チャート様岩など多彩で、断層・破砕帯を伴う。




図4-3

 図4-3は岩手県奥州市羽田町(旧水沢市羽田町)黒石寺~正法寺付近の1/25000の地形図に、ルートマップ(踏査路

線図)のデータを落としたもので、走向(片理)・傾斜、断層を勘案し地質図を作成して行く途中経過を示した。




図4-4 北海道 江丹別峠(エタンベツ)付近の神居古潭(カムイコタン)変成帯の地質図(原図 Chigakukyousitu )


 野外調査を行い図4-2に示されるルートマップを拵え、それを図4-3のように、 1万分の1の地形図、あるいは

2万5千分の1の地形図にデータをプロットして地質図を完成させていく。図4-2、図4-3、図4-4は同一地域一

連の地質図作成のデータではないが、これまで述べたような手順を踏むことを皆さんには理解いただきたい。
 
 野外調査の現場で、肉眼・ルーペによっても決定できない岩石・地層も当然出て来る。また、それまでそのフィ

ールドで報告されていない岩石・鉱物・古生物・化石等発見されることもある。その際にはサンプルとして採取地点

をルートマップに記述し、場合によってはその岩石の方位をも記録して研究室に持ち帰る。岩石を薄く研磨し、光学

顕微鏡で観察したり、鉱物の光学性を測定してするなど、あるいは粉末にしてX線で分析し鉱物を同定するのである。

 図4-4の地質図は北海道江丹別町。低温高圧型変成岩(結晶片岩)が蛇紋岩を伴って分布している様子を

示している。

 「神居古潭(カムイコタン)(地名)」は旭川から石狩平野に石狩川が抜ける渓谷で、ここに結晶片岩が分布し、神

居古潭変成岩の模式地となった。カムイ=は神、コタン=住む場所を意味する。

 結晶片岩の源岩は上部ジュラ紀の空知(ソラチ)層群?砂岩、チャート、玄武岩、はんれい岩等。変成の時代は新

生代の始め、古第三紀頃?と考えられている。

スペイン モンセラート(Montserrat)



(お断り。この地図は「情熱の国-、スペイン ビバ エスパーニャ '98.7~99.3 JTB編集 冊子を使用しています)



 スペイン・バルセロナから北西に約30kmのところにモンセラート「のこぎり=serrat、山=Mont」があり、

およそ1000年前から修道院が 建設され毎日2回のミサが行われ、スペインの観光地の一つとなってい

る。世界遺産と思っていたら未だに登録にはなっていなかった。

 現在では、ケーブルカー、登山鉄道で修道院に行くことが出来る。世俗を離れ、より高いところで祈り

を捧げれば神に近づく、神と一体化出来る-そう思うのではないだろうか。

ギリシア西北部にある「メテオラ」(世界遺産)の修道院も、周囲が断崖絶壁に切り落とされた岩峰に

ある。


(Panoramical of the north-eastern face from want of Monistrol  モンセラート修道院売店で購入)

 さて地形・地学的には、最も高い岩峰が1236mで、古第三紀のれき岩からなる。れきは10円硬貨

大~こぶし大で、ピンク色を呈する。れき岩層は海成層で、西へ緩やかな傾斜を示している。







ギリシア メテオラ(Meteora)

1988年世界遺産(複合)



(おことわり:この地図は阪急交通社作成の旅行パンフレットの一部を使用しています。)

 
 ギリシアのアテネから北西260kmの所に、Kalanbakaという人口1200人の町がありメテオ

ラ(Meteora)修道院が岩山の頂上に建っている。イスラム教徒の進出から逃れ、1400年頃

ギリシア正教徒によって24もの寺院が建立された。meteora は「空中につり上げられた」と

いう意味であり、meteor は「流れ星」、「流星」、meteorite は「隕石」で語源を同じうすること

がわかる。

 
 標高差40~400mの岩峰からなり、砂岩・れき岩層から構成されている。写真から分かる

とおり層理が明瞭で緩く傾斜している。堆積した時代は比較的新しいらしい(新生代第四紀

?)が不明。

 岩峰の頂上の修道院は「メガロ・メテオロン修道院」で、1344年アサナシウスによって開か

れたという。メテオラで最大の修道院で「メタモルフォシス(metamorphosis)修道院」とよばれ

ている。

 当地学教室で学ばれた皆さんはお気づきのことと思われますが、metamorphosisはmetamo-

rphose 変成させる、metamorphism 変成作用 と関係の深い単語であると思うでしょう。

(No.13 変成作用と変成岩  1 変成作用(メタモルフォーゼ)を学ぶには,この話は欠かせない。)

 しかし、どのようなわけでメガロ・メテオロン修道院が「メタモルフォシス修道院」とよばれてい

るか、残念ながら今のところ不勉強で説明できません。





岩峰の頂上に修道院                          階段を登ってメガロ・メテオロン修道院へ

     40~400mの切り立った崖
      
 
 sediment:堆積物、The Nobel Prize :ノーベル賞、emigration:外国へ移民、(外国から移民:immigration)、volcanic ash:

火山灰、biological:生物(学)上の、bone:骨、shell:貝、殻、deformation:変形、Karst:カルスト、by mistake :誤って、

judge:判定、判断、express:表現する、fact:事実、relative:相対的な、strike:走向、dip、inclination:傾斜、comprehend:

理解する、spirit level :水準器、confuse:混乱する、(confusion(n))、discovery,find:発見(dis=取り去る、cover=覆い、

覆いを取り去るから「発見」するの意)、truth、real:真実、complicated:複雑な、continually:連続的に、explain:説明する












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