【第 1 問 解答・解説】
解答番号 1 ④ 正解
① 金星の大気の主成分は「二酸化炭素」⇒「水蒸気の記述」は誤り
② 木星の表面は気体で、氷ではないですね。⇒誤り
③ 火星には巨大な「マリネリス峡谷」が存在していること知っています。かつて液体の水が存在した証拠となります⇒誤り
④ 正しい
解答番号 2 ③ 正解
① 正しい記述ですね。(たとえば、富士山・岩手山)、
② 正しい記述
③ ホットスポットは「プルーム」から玄武岩質マグマの供給、プルームはプレートより深いアセノスフェアに端を発しています。⇒正解、
④ 正しい記述
解答番号 3 ⑥ 正解
日本付近のプレート(日本付近のプレート、拡大・収束の関係を押さえておく必要があります) ア は北米プレート(=大陸プレート)、 ウ は「断層のずれ」によって津波が発赤しますから、「断層のずれ」。「津波」の「津」は港の意で、「津波」は港に押し寄せる大波という意味になります。
イ は難問のように思えるが、そうではなく、難しい問題のように装っているだけです。下の図のように、震源断層 ⇒ 地震の発生しているおよその面積を計算すれば良いわけです。
200km×500km=10万km2 ア は大陸、 イ は 10万km2 、 ウ は断層のずれ だから正解は ⑥
解答番号 4 ⑥ 正解
大森公式と作図による震源の位置・震源の深さの決定の方法は理解しておくことが大切です。
「初期微動継続時間 T」地点Aでは、TA=1時10分53秒-1時10分50秒=3秒、
D=kTより、DA=7km/秒×3秒=21km、図2上に、地点Aから半径21km(赤)で円を描きます。(実際は赤の球面の1点に震源があることになります。)
以下同様に、TB=1時10分58秒-1時10分53秒=5秒、DB=7km/秒×5秒=35km、地点Bから半径35kmで円(黄緑色)を描きます。
TC=1時11分05秒-1時10分57秒=8秒、DB=7km/秒×8秒=56km、地点Cから半径56kmで円を描きます。
3つの弧(円)は領域6において1点で交わるので、震源は「領域6」に一致します。正解は ⑥
なお、問題文の冒頭にあるように「震源が地表付近にあるときに」とありますから、学校で作図したようなオリンピックのマークの重なりのようにはなりません。
解答番号 5 ③ 正解
① ビカリアは新第三紀示準化石(必修)で、時代の異なる化石の組み合わせですから誤り。
② 「ビカリア」、「ヌムリテス(貨幣石)」(古第三紀示準(必修))、モノチス(二枚貝)は中生代ですから誤り。
③ 正解
④ デスモスチルス=新第三紀なのでこの組み合わせは誤りです。
解答番号 6 ② 正解
① 生物の上陸はシルル紀(クックソニア)ですから⇒誤り
② 正解
③ パンゲアの分裂は中生代三畳紀
④ 全球凍結は23~22億年前と7.5~6億年前の2回。古生代(5.4億年前)の始まりの古生物がバージェス動物群。バージェス動物群が出現する前に全球凍結は終わっていたことになります。だから⇒誤り
解答番号 7 ② 正解
① aは片麻岩で、ほとんどの場合変成岩の中には化石は残存しません。
②・③ b c(フズリナ含むので石炭~二畳紀(必修)) は整合で重なり、bの方が古くバージェス化石は含みうる。
④ d e f はアンモナイトの化石の存在から中生代、 g はマンモスの化石の存在から新生代第四紀となります。d e f gにはバージェス化石は含み得ない。したがって正解は②
解答番号 8 ⑦ 正解
上図は( 当HP.No.25 海洋 )値は違っていても、必ず教科書に載っている図で、「海洋で沢山蒸発するのに雨は降らず」、「陸では少ししか蒸発しないのに沢山雨が降る」という「印象深い」図です。
「海は干上がるはずなのに干上がらない」(河川水の流入)、「陸は沢山雨が降っても水浸しにならない」(海から水蒸気をもらい、余計な水は海へ返す)ことを学んでいますから、この問題はそれほど難しくないでしょう。(陸への水蒸気の移動量=海への河川水の流入量)
ア =多く、 イ =ではその反対 ウ =河川や地下水による海への輸送 となります。したがって正解は ⑦
解答番号 9 ③ 正解
a 対流圏は地表では約15℃・約1気圧、圏界面付近では-60℃と低温・1/4気圧と習っています。
冷たい空気は確かに密度大で「重い」のですが、まばらにしか存在し得ないので、暖かい空気の上に乗った状態になります。したがってa は正しい記述
対流圏の高度の違いによる温度分布は、太陽放射を受けた地面が大気を温める(地面からの輻射)ことによりますから、対流圏の上空ほど気温が低くなります。
b 対流圏では「0.65℃/100mで気温が降下」でした。しかし、海洋では緯度によっては様々な値を取りますから、b は誤った記述になります。
c 低緯度では太陽放射をうけて海水温は高温となります。しかし、深層では緯度にかかわらず1~3℃と低温で一定です。深層水の起源はグリーンランド付近と南極のウェッデル海付近で沈降した海水で、全地球を巡る深層循環を構成しています。したがってc は正しい記述
a は正、b は誤、 c は正 ですから正解は③となります。
解答番号 10 ② 正解
問3 の問題文、「暖かい空気の方が冷たい空気より軽い」という部分から、大気(空気塊)の上昇・下降が問われている―と分かればどういうこともない問題ですが・・。
a 台風は巨大な低気圧(当Hp.No.22 低気圧の分類)で、上昇気流で雲(水滴(または氷)の集合)が発生、雲が形成される際の凝結熱で台風は発達します。a は正しい記述
b この文章は「放射令却に関して」正しい記述ですが、大気(空気塊)の上昇・下降という題意に即していませんから、不適。
c 陸は暖まりやすく(日中高温となって=上昇気流発生)、海洋(海水)は暖まりにくい(低温=下降気流発生)、この結果昼間、海から陸に向かって風が吹きます(海風)。(夜間はその反対(陸風))この文章は、題意に即していますから正解グループ。
d 成層圏の温度が高いのは、オゾン層が紫外線を吸収するためで、対流によるものではありません。したがって、a とc の組み合わせ、②が正解になります。
解答番号 11 ④ 正解
① 「平均気温の上昇とそれに伴う氷河の後退・海面の上昇」は、人類の温室効果ガス放出が原因ですから、解答として不適切です。
② この現象も、人類が冷蔵庫等冷媒に使用したフロンガスが大気圏に拡散したことが原因、解答として不適切です。
③ 車・工場の排気ガスが原因で、人類の諸活動が原因。
④ この記述はエルニーニョ現象で人類の活動とは無関係ですから、正解。
解答番号 12 ② 正解
a b 日本列島はユーラシアプレート上にあり、太平洋プレートとフィリピン海プレートがそれぞれ収束(沈降)しています。
海洋プレートから脱水が起こりマグマが発生し、日本列島には111もの活火山があります。またプレートの収束のため広域変成作用を伴う造山作用が行われ、概括的言えば太平洋側から東側に向かい、時代的に新しい日本列島が形成されたといえます(※「グリーンタフ造山」は考慮しません。教科書的には少々発展的内容)
また、日本列島は中緯度に位置するため「四季」が明瞭で、梅雨や冬季の積雪が農業や発電に利用されています。a 、b は正しい記述
c 「化石」は古生物の遺骸や生活の痕跡ですから、「熱水に含まれる有用沈殿物」は「化石燃料」の範疇には入りません。c は誤った記述ですから、a
「正」、b「正」、 c 「誤」、正解は②
解答番号 13 ⑤ 正解
ア の考え方
黒点Bは、6日間で何度自転(移動)したか、経線(10°毎に引かれている)を数えると、80°。(1日当たり13.3°自転(80°÷6日))
360°自転に何日かかるか比例計算をすれば良いですから、6日間×360°÷80°=27日
または、太陽の赤道付近での自転周期が「約27日」と知っている人は、計算の手間が省けます。
イ について
太陽は巨大なガス体で、赤道付近では速く(自転周期は短い)、高緯度では遅く自転(自転周期は長い)自転しています。知識問題ですが、「自転速度」と「自転周期(時間)」を混同しないよう、注意が必要です。イ は「短い」になりますから、正解は⑤
解答番号 14 ③ 正解
エラトステネスの方法。中心角2°に対する弧の長さ=黒点Aの大きさ、中心角360°に対する弧の長さ(太陽の全周)=2×π×100×地球半径、
2°:360°=黒点Aの大きさ:2×π×100×地球半径、
∴ 黒点Aの大きさ= 2°×2×π×100×地球半径÷360°=3.48×地球半径
=1.74×2×地球半径=1.74×地球の直径 となりますから ③が正解
解答番号 15 ④ 正解
① フラウンフォーファー線(暗線・吸収線)から太陽大気には様々な元素が含まれていることが分かったので、①の記述は正しい。
② 光を波長ごとに分けた「光の帯」を連続スペクトルと呼ぶのでこれも正しい記述。
③ 太陽を構成する元素は水素>ヘリウム>酸素>炭素>ネオン・・で、水素が90%近くを占めるといわれています。正しい記述
④ フラウンフォーファー線の存在は、「太陽大気に存在する元素が特定の波長を吸収」するためですから誤った記述になります。 ④が正解