No.10  活火山

活火山とは? 日本に108つも


 気象庁によると、活火山は世界におよそ1500、日本には108存在すると言うことです。世界の7%近く、図からも分かるとおり日本列島全体が活火山マークで覆い尽くされてしまいます。


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 活火山は次の三つの分布域に限られています。

(下図は2009年8-9月3巻3号 science window 独立行政法人 科学技術振興機構発行によります)

 

 

 

 ① 中央海嶺付近

 海底拡大に伴う火山活動で、玄武岩溶岩の噴出に特徴付けられます。海底で流動性に富む玄武岩溶岩が噴出すると、海底斜面を流れ下り回転しながら冷却されます。
 そのため、冷却された玄武岩は円筒形の枕、あるいは米俵(と言っても最近見られなくなりました)を積み上げたような産状を呈することから、「枕状溶岩(pillow lava)」と呼ばれています。


 

 枕状溶岩の産状:後藤文義氏撮影 場所:父島小港海岸 (2014年MayVol.17.No.5日本地質学会ニュース 表紙写真によります。)

 父島の枕状溶岩は古第三紀始新世(約5000万年前)の海底噴火によって形成。(同上ニュースを参考にまとめています)



 ② ホットスポット(hot spot)

 マントルの深いところにマグマ源が存在し、定常的に玄武岩質マグマを地表に向けて供給していると考えられるところをホットスポット(hot spot)と呼んでいます。

 ホットスポットの一つには、ハワイ島の真下に存在すると考えられています。ホットスポットから玄武岩マグマが供給され,火山島がプレートの上に形成されます。

 そして形成された火山島(または海山(沈降して海中の火山となった))は,いわばベルトコンベアに運ばれるように、プレートに乗っかった状態で移動します。そのため、火山島(海山)の火山岩の放射年代測定と火山島(海山)間の距離から、プレートの移動速度が計算されることになります。

 また、火山島(海山)の配列に変化が見られる場合には、プレート運動に変化があった事が推測されます。

 ハワイ 

 

 

 ③ 大陸縁・島弧 

 大陸縁・島弧の火山は、プレートの沈み込みによるマグマの発生によるもので、日本を含む環太平洋、地中海、アリューシャン列島、地中海、インドネシアがこのグループになります。

 

 

島弧の火山に特徴的な安山岩の鏡下スケッチ

 

 

 ①中央、無色の斑晶は斜長石(pl)、②中央上部と向かって左側の有色鉱物は輝石、③石基はクラック(割れ目)が入った火山ガラス  、黒色の鉱物は鉄鉱物、④図下のスケールは長さ1mm。

 斑晶(はんしょう)=火山岩中の大きな鉱物、

 石基(せっき)=斑晶のまわりを埋め尽くす細かな結晶や非晶質(結晶ではない)の部分 

 安山岩=Andesite,Andes=アンデス(山脈),-ite=岩石

 


樽前山(二重式火山、北海道)

 北海道・支笏湖の南方にある二重式火山。標高1024m。火口中央の溶岩ドームは1909年の活動で形成されました。溶岩ドームの高さは100mあります。

 


桜島(成層火山、鹿児島県)

 北岳の標高は1118m、霧島火山帯に属する活火山。1914年の爆発で溶岩を流出し、それまで火山島だったのが、大隅半島と陸続きになってしまいました。仙巌園より。




富士山(成層火山、山梨・静岡県)

 奥多摩・大岳山から望む富士山。山体は玄武岩溶岩と火山砕屑物の互層からなります。山頂は直径700m。深さ200mの火口壁があり、その最高峰が剣ヶ峰、標高3776m



 東京高尾山大見晴台からの富士山。1月上旬


 山梨県大月市、高畑山からの富士山の眺望。大月市は、見事な富士山がみられる市内の山、12座を「秀麗富嶽12景」として指定しています。高畑山はの9番目の山。4月下旬


火山噴火予知連絡会会長 藤井敏嗣 氏 2016年の富士山火山活動の見通し

 (要旨)
 江戸時代の富士山の大噴火は1世紀には4,5回起こっていた。100年近く噴火がないのは異常で、活動期に入る可能性がある。江戸時代の富士山の噴火の前には大地震が発生しており、大地震と噴火と連動して出現する見方があり、今後数十年大災害を想定する必要がある。富士山は過去3200年に100回以上の噴火を行っていて、300年間噴火が無い状態はこれまでの10倍休止していることで、いつ噴火してもおかしくない。噴火の予知は難しい。マグマの動きを数日前、数時間前から捉えられる。
(要旨に関してはChigakukyoushituの責任に帰するものであります。)



岩手山(岩手県)

 溶岩流写真は岩手山北東斜面に流下した、「焼走(やけはし)り溶岩流」。岩手山山体の標高およそ1100mに第2、1200mに第1噴出口があり、1719年に安山岩溶岩が噴出したもので国の特別天然記念物に指定されています。残雪が、溶岩流の動きをダイナミックに示しています。(4月下旬撮影)

雲仙普賢岳火砕流

箱根山(静岡・神奈川県)


 カルデラの低地帯(火口原)は仙石原(せんごくばら)、あるいは水を湛えた芦ノ湖となっていいます。
 芦ノ湖の東から西に向かうロープウェイ、早雲山駅から大涌谷駅の間、高度差130mほど下に地獄谷があり、噴気活動を行っているのが観察されます。
 箱根火山の歴史は新しく70万年前頃の玄武岩質溶岩流出や火山角礫岩の堆積から始まり、マグマの酸性度を上げながら小規模な成層火山が複数積み重なっていった。大規模な噴火活動によってカルデラが形成されましたが、時代的には結論は出ていないようで(18万年前?)、中央火口丘群の神山、駒ヶ岳は4~3万年前頃に噴出した成層火山とされています。
 驚くことは、中央火口丘群形成以前に、激しい流紋岩質火砕流が噴出し、関東地方に20cmの軽石が堆積したということです。 現在、箱根火山は今のところ静穏ですが、首都直下型地震、東海地震と併せてその活動に備え対応しておかなければならなりません。

蔵王山(山形・宮城県)


 蔵王(安山岩・玄武岩からなる成層火山)


 宮城・山形両県にまたがる蔵王山(固有の山頂は存在しない)は、なんと言っても樹氷で有名。写真は山頂付近の火口湖のお釜湖(五色沼)。エメラルドグリーンの湖水が美しい。活動はおよそ100万年前頃から断続的に行われていたと考えられています。
 「蔵王のうた」(作詞・刈田仁氏、作曲・白鳥音羽氏)。知っている人はほとんどいないのではないでしょう?「我ら、歌う、陸奥に、奇しき山あり、現に山の王者、蔵王・・」



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